とある私立大学に30代半ばで転職し、現在大学職員として日々学生のサポートや学校法人運営に従事しています。
これから綴る体験記は、病院の医療事務から採用人事課へ異動したことで応募者との出会いを通じてさまざまな経験と想いを経て、大学職員になるまでの記録です。これから大学職員を目指す方の一つの参考になれば幸いです。
⭐️本ブログのデザインは上記【THE THOR】を使用しています。
前回のあらすじ
最初に応募したA大学の書類選考・一次選考通過で勢いをつけ4つの大学に同時応募するも全滅。各大学で求める人材像があるとはいえ、不甲斐ない結果に意気消沈。改めて大学職員の採用倍率の高さを知る。
※詳しくは30代で大学職員に内定し転職成功-転職活動体験談④ ご参照
転職活動のことで頭が一杯になり、仕事中も求人サイトを閲覧する始末。
果たして、大学職員への道は成功なるか!?
F・G・Hの3つの大学に応募
E大学不採用後、いい大学求人がなかったこともあり数週間程転職活動を休止していましたが、変わらず求人サイトはチェックしていました。
ちょどこの頃は8月に入ろうとしており、6月や7月はボーナス時期になります。この時期になるとボーナスをもらって退職する方が一定数出てくるため求人が増える傾向にありますので、転職活動するなら狙い目な時期として覚えておくと良いと思います。数日後に求人が急に増えるということもありますので、6月〜9月くらいまではとにかく定期的な求人チェックが重要です。
そうこうしているうちに、ちらほら大学求人がまた掲載されてきました。リクナビNEXTの求人検索で1つ、マイナビエージェントのメールから2つほど大学を見つけ、合計3つのF・G・H大学に応募しました。
F大学
専門職を輩出している4年制大学。その特性上、卒業生のほとんどは社会貢献度の高い業務に従事しているのが特徴の大学でした。自宅から若干離れていましたが車通勤が可能であるということと、年齢制限もなく待遇面も良かったため応募することに。
社会貢献度の高さを売りに出している大学でしたので、面接でもそこを責めて話ができそうなイメージを持てました。書類選考は履歴書と職務経歴書、そして「私立大学が今後目指すべきこと」というテーマの小論文を郵送することでした。
小論文のテーマについては【少子化】を念頭に置き、ホームページに掲載されている事業報告書を頼りに、F大学が今どのような状況下にあるのかというところを下調べして作成してみました。
そのおかげか、無事に書類選考通過し一次選考へ。
G大学
6年制の薬科大学。何度か訪問したことのある大学で学生支援課の担当者とは名刺交換していましたが、転職活動開始時には募集していませんでした。完全にノーマークだったものの、エージェントのメールで募集を知ることが出来ましたのでエージェントの登録をしておいてよかったと思います。
病院人事をしていて一番獲得が難しいのは医師でも看護師でもなく【薬剤師】です。薬剤師は卒業生の約7割がドラッグストアか調剤薬局に就職しており、院内薬局に入職する新卒は極めて低いと統計が出ています。単純に前者は給料が高く、後者は給料が低いからです。6年間の学費は非常に高額のため、奨学金を利用する薬学性も少なくありません。安定思考の日本人ですので中々給与の低い病院に就職する人って少ないんですよね。そのため僕も新卒獲得にはとても苦労していました。
そんな薬科大学で、しかも何度か訪問したことのある大学でしたので志望度は高いです。通勤も問題なく、待遇面も良かったため応募することに。
最初の選考は書類選考ではなくエントリーシートによるweb選考でした。web選考は一度も通過していないため正直不安でしたが、受かったらラッキーくらいの心構えでエントリー実施。
数日後、奇跡的にウェブ選考が通過しこちらも一次選考へ。
H大学
医療、IT、さまざまな学部を置き学生数3000人以上を誇る名門4年制大学。学生数もさることながら大学としての規模も非常に大きく歴史があり、正直敷居が高いなぁと感じていましたが、募集要項の応募資格はクリアしていたため書類選考から実施することに。しかも10名という採用枠の多さもあり、内定の可能性が比較的高いと感じました。
ただ、受かったとしても自宅から電車で片道1時間30分以上かかるため若干通勤の面は心配でした。待遇面も大きい大学の割には比較的普通な給料提示であり、そこが若干ネックに。
履歴書と職務経歴書をPDF化してメールで送る書類選考を採用しており、書類をメールで送信。ご丁寧に到着確認のリメールまでいただきましたが、数日後に不採用メールをいただきました。
F大学一次選考直後に結果連絡があり
一次選考を通過したのはF大学とG大学。たまーに使うようにしていた有給をうまく活用し、なんとか現職にバレないよう2つの大学の一次選考に進むことに。季節は8月に入っており、上下スーツネクタイが非常に厳しい日差しの中での選考でした。
F大学から一次選考を受けることになり訪問すると待合室にはすでに何名かの待機者が。やはりライバルは多そう…。
自分の番となり面接会場に向かうと、面接官は6名ほど。教員はおらず全員が各部の部長クラスでした。久しぶりの面接でかなり緊張していましたが、内容は定番のものが多かったのでしっかりと答えられたと思います。しかし、最後の方でA大学で返答に失敗した質問が飛び出します。
面接官「キャリアコンサルタントの資格をとられたばかりですよね。今の病院でしっかり経験を積まれることも大事だと思うのですが、何故転職したいと考えたのですか?」
前回の二の舞にはなるまいと、ここはあえて詳細を語らずにオブラートに包んで返答することに。A大学の面接ではバカ正直に「上司に打診したが任せてもらえなかった」という旨の説明をして「任せてもらえない何かがある」と思わせてしまいました。
そこで、業務の割り振りが固定傾向にあるのが現状の業務体制であり、資格を取っても個人の希望だけではすぐに新しい業務に就くことは難しい旨を説明。今の業務もやりがいを持って取り組んでいるが、自身の年齢的にも転職は最後になるであろうことと、学生の就労支援をしたいという熱意を伝え、大学職員でなければならないという説明をしました。
手応えという手応えはないものの、無事に一次選考が終了。なんと翌日には二次選考の案内がメールで届きます。メールには「急で申し訳ないのですが、明日二次選考お越しいただくことは可能でしょうか」というもの。
明日!?
当然仕事でしたが、上司に相談して急遽午前中だけ有給を使用することに。F大学からも翌日午前の面接でOKとの返答をいただき、一次選考から2日後には二次選考という超早い展開となりました。
実は翌週にG大学の一次選考もあり、その日も有給を消化していました。なので有給の使い方からそろそろ転職活動がバレそうとヒヤヒヤし始めていました。
F大学の二次選考へ
一次選考から2日後、二次選考を受けることに。一昨日来たばかりなので気分はすっかりF大学の職員です(笑)前回同様の待合室に到着すると、今回は誰もいませんでした。一息つく暇もなく、到着して早々に事務の方に面接会場へ案内されることに。
面接会場に到着すると面接官は2名。1人はわかりませんでした(後に理事の1人と判明)が、1人はホームページにも掲載されている理事長その人でした。この時、この選考が二次ではなく最終選考であると察します。
面接の内容はどちらかというと雑談に近かったです。他大学と同様に本学もICT化に進めたいが中々うまくいかない、そういった方面の大学を卒業されているので活躍できそうか?とか。F大学のことを簡単に説明していただいたりとか、なんとなく意志確認に近いようなニュアンスでした。コミュニケーション能力を試されていた可能性もあります。
僕自身がIT系の大学と一般企業出身者であること、異業種である病院に転職し医療事務と採用人事を経験したこと、それらに対して延々と雑談している感じで終始時間が経過しました。「なんでうちの大学なの?」とか「うちの大学に必要なものってなんだと思う?」とか「建学の精神の意味わかる?」とか、そんな質問は一切ありませんでした。
失敗したなーという感触はなかったものの、特別手応え的なものもなく二次選考は終了。その日の午後はいつも通り出勤(本当は行きたくなかった(笑))し、合否を待つことに。
G大学の一次選考へ
F大学の二次選考から数日後、G大学の一次選考へ。ここは何度か病院の求人票を持って訪問した大学です。薬科大学であり現職と直結するため入職すれば今までの経験をフル活用できます。待遇も良く、通勤も車で近いため志望度も高く気合十分でした。
到着すると会議室のような場所で待つことに。時間になると面接官が入ってきました。一次選考は面接官1人と僕の個人面接でしたが、今までの面接だと面接官は必ず2名以上いたので1名しかいないのは意外でした。
面接が始めると、今までの経験と志望動機な定番な質問からスタート。僕の回答に面接官が逐一メモを取るというスタイルで、やっぱりもう1人いたほうが良いのでは…と面接中に思うほど若干スローペース。
そんな面接内容であったものの、G大学は学生課職員の補充を考えているようで、まさに僕のように病院人事経験のある人材を希望しているとのことでした。
勝った…
面接中に「あなたのような人材がほしい」と言われたら有頂天になります(笑)この時勝利を確信しました。
あとは希望年収や通勤方法などの質問を受けることに。おいおい、すでに内定した後の確認ですかこれ(笑)希望年収は求人に掲載されている想定年収の金額をそのままお伝えし、一次選考は無事に終了。
後日結果が届くのですが…。
F大学・G大学の選考結果
F大学の結果はなんとG大学面接日の夕方に電話で連絡がかかってきました。結果は…
「この度は選考にお越しいただきありがとうございます。ぜひのけ様には本学の職員として…うんたらかんたら」
ついに来ました内定!!!!
しゃおらー・:*+.\(( °ω° ))/.:+
長きにわたる転職活動。ついに…ついに終止符を打つことになりました。
…いや待てよ。G大学の結果がまだだな…。
そう、この時まだG大学の結果はまだでした。正直志望度としては同じくらいの高さだったのですが、現業務に直結するのはG大学でしたので最後まで選考はしたいと思ったのが正直なところ。
一次選考では十分な手応えを感じており、二次選考に進むことは確実と自信がありました。が、しかし一次選考から数日後に見事不採用の書面が届くことになったのです。
いやほんと、採用基準って本当にわからないし、
大学職員に転職するのって運だな
ってこの時はっきり思いました。
大学職員への道 転職活動の結果
実際に転職活動してみての実績ですが、
応募数:8大学
書類通過:4大学 ※通過率50%
一次選考通過:2大学 ※通過率25%
二次選考通過;1大学 ※通過率12.5%
内定:1大学 ※内定率12.5%
という結果となりました。一次選考を通過するだけでもかなりの低確率です。且つ、どんなに手応えがあった面接であっても落とされることがあるので本当に運要素が強いと思います。
内定となったF大学ですが、後日確認したところ52名の応募があったそうです。僕を含めて2名採用されているため、採用される確率はわずか3.8%しかなかったことになります。
やっぱり運ですね
ともあれ無事に内定を獲得することができました。内定後は一度見学という形で訪問し、給与希望の確認や入職日について調整を行いました。給与については入職前に細かな想定年収を計算していただきましたが、現職をかなり超える金額が提示されて申し分なかったです。入職日についてもトラブルなく調整していただきたいとのお言葉をいただきました。
そんな形で、僕の大学職員への道は以上となります。
さきほどから何度もお伝えしているように、大学職員への転職って運要素が非常に強いです。応募者も非常に多くて、どんなに書類が完璧であっても落とされる時があります。面接が完璧でも落とされます。でもどこかで引っかかって内定に繋がるのです。なので、本気で大学職員を目指したい方はとにかく沢山応募することをお勧めします。不採用は気にしないことです。
以上で僕の大学職員転職体験談は終了となりますが、ここで書ききれなかった気づきなどが今後出てきたらまた記事にしたいと思います。
⭐️F大学はリクナビNEXTの求人から応募しました。
他、使用した求人サイトとエージェント
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