未経験で医療事務の転職・チャレンジは無謀なのか否か

 

 

病院で勤務していた時、ある2人の職員が転職しました。

 

1人は看護師で転職先の業務は「一般事務」。看護師という資格と経験を活かすのではなく、未経験分野にチャレンジしたいというものでした。

 

1人は総務課職員で「看護師になりたい」と退職を決め看護学校に進学し、看護師になるべく社会人から学生に戻るという大きな選択をしました。

 

高校卒業後の進路は将来就きたい仕事に合わせて大学や専門学校に進学すると思います。しかしながら、実際に働くと理想と現実のギャップや、実際に勤務してから本当にやりたいことに気づく、といったことが多々あります。これは決して珍しいことではなく、悪いことでもありません。

 

本記事では僕自身が医療という分野に無資格、未経験ながらもチャレンジし実際に感じたことや後悔したこと、メリットデメリットをお伝えしていこうと思います。

 

 

⭐️本ブログのデザインは上記【THE THOR】を使用しています。

 

 

未経験で医療事務に転職・就職って無謀?

 

経験者から言うと決して無謀ではありません。むしろ唯一無二で貴重な経験が出来ますし、僕自身は転職にチャレンジして本当によかったと思っています。

 

別記事でもお伝えしていますが、僕はIT企業から病院の医療事務に転職しています。大学も情報学を学ぶIT系で、新卒として入社した会社もIT企業です。病院に転職すること自体畑違いでしたが、「医療」というIT化が進む分野にチャレンジしたいと思ったことで転職活動を決意しました。

 

実際に転職してみて感じたことは、無謀ではないものの「日々学ぶ姿勢は必須」であるということ。医療の「い」の字もわからなかった僕ですが、与えられた業務は淡々とこなしましたし、医師、看護師、他コメディカルとのコミュニケーションも欠かさず取り続けました。人よりも知識がない分、調べるということが当たり前となり、知識のアップデートを行なっていない先輩よりも知識が身に付いてきました。

 

変化し続ける医療の世界で常に勉強できる人だけが生き残り、勉強しない人はどんどん辞めていきます。それに医療事務は2年に一度診療報酬の改定があります。診療報酬とは手術や処置等の点数や算定基準ですが、その算定基準が変わりますので改定すると今までと同じ計算ができないものが増えてきます。

 

そのため、常に進化し続ける医療の世界で、

学ぶ姿勢がない人にとっては無謀

であると思います。

 

本気でチャレンジしたいと思うのであれば、それが未経験・無資格の分野であっても問題ありません。むしろ下手に知識がある方より学ぶ姿勢が強い人は、成長が早いと思います。僕は一般的なパソコンスキルが身に付いていたので、医療知識習得に集中できました。医療事務の知識しかない先輩に追いつくのは早かったです。

 

未経験で転職するのに年齢制限はある?

 

残念ながらあります。業務を覚えてもらうにあたって即戦力になりうるのは若い方だからです。30代後半からは、書類選考通過も非常に厳しいと思います。

 

未経験分野にチャレンジ、というか転職するにあたって必要なことは前の会社での経験を持ち出さずに、転職先でのやり方に順応する「協調性」だと僕は思っています。30代くらいになると、仕事のやり方とかプライドとかが自身の中で固まります。これは良い意味では自分自身の考えに自信とプライド、信念を持っていると取れますが、悪い意味では「扱いづらい人」と見られがちです。そういった意味で30代後半くらいの未経験者は

 

「言うこと聞かない」

「勝手にやり方を変えてしまう」

「教えてもなかなか覚えない」

 

などで敬遠されがちです。

 

これらは1、2回の面接ではなかなか判断できないため、そもそも面接まで進むことができず書類選考で不採用といった流れが非常に多いです。私も書類選考をしていていいなと思う30代後半以上の方を何人も拝見しましたが、当時の医事課長、総務部長は比較的若い方を採用して育成したいという思いがあり、致し方なく不採用とすることが多々ありました。

 

実際に未経験で採用された人はどれくらいいるのか

 

僕の勤めていた病院では未経験で入職する医療事務員て結構いました。僕が入職してから大体1〜2人/年くらいは未経験で入職していたと思います。新卒採用では医療事務専門学生ではなく、医療知識のない大学生を採用したこともあります。

 

感覚値としては、新卒で3割が未経験採用。中途で5割が未経験採用されているような感じです。

 

中途採用の場合は社会人経験のほうを重視する病院もあります。うちがまさにそうでした。むしろ医療知識を持った人の採用の方が少なかったです。病院により採用方針はそれぞれ異なると思いますが、医療事務としての知識は入職してからでも十分に身につきますので、未経験でも採用される傾向にあると思います。

 

医療事務の良いところ

 

・事務でありながら医療知識が習得でき、診療報酬分野では医師にも看護師にも意見が言える

・未経験、無資格でも応募可能な求人が増えてきている

・医師、看護師、コメディカルなど、さまざまな職種の職員と話ができる

・日曜、祝日は基本的に休み ※僕の病院では年間休日110日程

・昇給と賞与は安定しており正社員の給与は悪くない ※別記事にて医療事務時代の年収を公開中

・月の始めは残業が多いが、その分給与にはきちんと反映される

・男性の場合は管理職候補になりやすい

・基本的に全国どの病院でも通じる経験が得られる

 

僕としては給料はそこまで悪くなかったことと、身内が病気した時に仲良くなった医師に相談できたことなどは、医療事務やってて良かったなと思っています。

 

医療事務の悪いところ

 

・2年に1度の診療報酬改定で、算定方法について知識のアップデートを行う必要あり

・月の始めはレセプト期間と呼ばれ、前月の算定を急ピッチでこなさなければならず忙しい

・外来、入院、書類などのチーム次第だが、基本的に残業は多い傾向

・未経験、無資格者にとっては医療用語や術式、処置、算定、患者対応など覚えることが非常に多く大変

・女性の職場であるため人間関係でトラブルが発生することもある

 

あまり言いたくはありませんが、お局的な方はやっぱりいます。ので、人間関係でトラブル起こす人も少なくありません。レセプト期間中は残業が多く発生しますが、残業代がきちんと支給されますので残業が苦ではない方にとってはメリットにもなりうると思います。

 

あとは2年に1度の診療報酬改定は本当に辛いです。算定基準が変わると医師と相談しなければならないものが出てきたりするので大変です。改定年は残業が異常に多くなります(稼げますが(笑))

 

未経験で医療事務に転職してみての感想

 

最初の1年は本当に辛かったです。入職してみてあきらかに効率が悪かったり、Excelを使えば短縮できるようなタスクをわざと残業してゆっくりやっている場面が多く見受けられました。

 

IT企業出身者ですので、効率を上げるために関数入りのExcelなどを作成し提案したりしましたが、余計なことをするなと言わんばかりに詰められました。それからはお局さんの標的にされ、パワハラに近いことも少なからずされています。

 

同僚と効率を上げることは諦めました。その代わり、医師や看護師と仲良くなって診療報酬のことや今まで算定していないコストなどの打ち合わせを行なって、新たな施設基準※を獲得したことがあります。その時は周りからもある一定の評価をいただき、医療事務員としての仕事にやりがいを感じることができました。

 

※施設基準:条件を満たすことで診療報酬算定できる基準

 

専門的な事務職ではありますが、未経験でも頑張れば出来ますし医療知識が身につけば、医師や看護師に診療報酬を教えたりと、とてもやりがいがあります。

 

★結論

・常に学ぶ姿勢さえあれば医療事務は未経験でも全然活躍できる!!

・仕事に慣れると医療事務は楽しい!!医師や看護師にも十分意見が言える。

・細かな保険証知識が身につき、プライベートで家族にも情報共有が可能!!

 

僕が勤めていた病院では正職員、パートなど色々な雇用形態で医療事務を希望される応募者が非常に多く、実際に未経験で入職された方がたくさんいました。医療事務きついかどうかは人それぞれの感じ方次第ですが、そこまで心配する必要はありません。みんな、たんたんと仕事を覚えて普通にこなしています。

 

医療事務を目指している方の参考になれば幸いです。

 

 

 

 

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